ピーコックバス Cichla ocellaris

ハワイに生息するピーコックバスは、「バタフライピーコックバス」と呼ばれ、ピーコックバス全7種類の中のひとつである。最近では亜種を含めるとそれ以上の種類がいるといわれている。 原産地はブラジル、ベネズエラにまたがるアマゾン流域の河、湖で、北アメリカにはフロリダの南部運河網の一部とハワイのみに生息している。 ラージマウスバス、スモールマウスバスなどのサンフィッシュ科の魚とは全く別の、シクラ科シクラ属の魚である。因みにシクラ科の魚は世界に1400種類以上生息し、日本にも移殖されているテラピアもその1種である。 バスという名前は釣り人の間で呼ばれている名前であり、実際にはバスとは別種の魚である。熱帯魚マニアの間ではアイスポットシクリッドと呼ばれている。

ハワイでは、一般に「トゥクナレ tucunare」、略して「トゥク」とブラジル名で呼ばれている。バタフライピーコックバスは最大12ポンド( 約5.44kg )まで成長するといわれている。ハワイ州の最大記録は9ポンド4.2 オンス (約4.1kg)。1957年にハワイ諸島に移殖され、オアフ島、カウアイ島、ハワイ島(一般に釣りができるところはない)に生息。因みに最初のラージマウスバスは1897年にハワイ島ヒロの川に放流されたが、翌日の大雨で海へ流され繁殖はしなかった。その後の移植については不明。現在、ウィルソン湖では、湖に隣接するワヒアワ中学校で養殖されたラージマウスの放流が行われている。スモールマウスバスは、1953年に移植され、オアフ島、カウアイ島に生息。ピーコックバスの産卵は3月から9月にかけて、水温が27度を超えると浅場の硬質の底、または沈んだ木片等に巣を作り、4日間程度で孵化し、稚魚は両親によって守られる。このあたりはラージマスバスとよく似ている。産卵期のオスは後頭部のコブが大きく発達し、体色が濃くなる。雄の後頭部のコブは他のシクリッド類にもみられ、シクリッドの特徴の一つでもある。ピーコックバスは低温に弱く、15度以下の環境では生きていくことができない。フロリダでも棲息が南部に限られているのはこのためである。

小魚のみを捕食し、ラージマウスバスのように甲殻類や昆虫などは捕食しない。したがって、産卵期の特殊な状況を除いては、テキサスリグ、ダウンショット、ラバージグなどの遅い釣り方にはほとんど反応せず、ミノータイプのプラグやポッパー、ペンシルベイト、ソフトプラチックジャークベイトが最も有効である。速い動きと光の反射によく反応し、超高速リトリーブ、激しいジャークやトウィッチにリアクションバイトする。

遠くから一気に突進し、餌に体当たりするかのように激 しく襲いかかる。そのため捕食は下手であるが、一度狙うと執拗に追いかける。ボート際でルアーを回収する寸前まで、追いかけてくることもめずらしくない。 その反面神経質で、警戒心が強いところがあるようである。ウィルソン湖で釣ってきた個体を数年間水槽で飼育していたが、ラージマウスバスのように人に慣れて、手から餌を食べるようにはならなかった。 夜間も餌を食べないので夜釣りで釣れることはない。

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